音楽の練習ブログ
ミュージシャンのためのステム分離
ピアノに隠れたベースライン、歌声の後ろのバッキング、つかみきれないドラムのグルーヴ。聴きたいパートがミックスに埋もれているとき、ステム分離が役立ちます。歌声を抑えて歌の練習用伴奏を作ることもできます。同じ録音を別の角度から聴くことで、フレーズが浮かび上がります。
ここでいう「ステム」とは
ステムとは、本来は録音セッションから書き出した楽器群ごとの音源を指すこともあります。ここでは完成済みのミックスから推定して分離した、ボーカル、ベース、ドラム、伴奏などのパートを指します。
分離結果は、スタジオのオリジナルトラックではありません。ほかの音の混入や処理による不自然な音があっても、フレーズを聴き取る助けになれば役立ちます。最後の判断基準は原曲です。
埋もれたパートを探す
ループする前に、何が聴き取りを難しくしているか考えてみましょう。歌声、シンバルの響き、ベースの動き、アレンジ全体の厚みなど、原因によって聴き方も変わります。
たとえばノリをつかみたいなら、まずベースとドラムを中心に聴き、音を拾う前に全体のミックスに戻ります。ソロなら、音程をまねする前に、小節や曲の構成のどこへ着地するフレーズなのかを聴きましょう。
歌う人は主旋律の歌声を抑えることで、メロディー、ハモリ、1曲通しの練習に集中できます。スタジオ品質の完全な伴奏ではなく、リハーサルに役立つ伴奏音源として使いましょう。
ステム分離を練習に使う手順
分離した音でパートを見つけ、耳と楽器で音楽として確かめましょう。
- 曲全体を一度聴き、フレーズがグルーヴや曲の構成のどこにあるか確かめます。
- 分離した音を使い、難しいパートを聴き取りやすくします。
- 短い箇所をループし、歌う、手をたたく、拍を数える、1音でリズムを演奏するなどして確認します。
- 音程やリズムがまだ曖昧なら、原曲のミックスと直接比べます。
- 曲やプロジェクトと一緒にループ位置を保存し、次の練習で同じ箇所から再開します。
Tone Transcribeを使う
Tone Transcribeでステムを聴き取りやすくし、短いループを作り、必要なときだけ再生速度を落とします。パートを聴く、苦手箇所を練習する、原曲に戻ってノリを確認する。それが基本です。
Tone TranscribeはApple Silicon Mac向けの練習アプリです。分離の仕上がりは、元の録音、編成、エフェクト、ミックス内の音の重なりによって変わります。